ファーの上で優雅に新聞を読んでいる……と思いきや、
実は新聞を読むのを邪魔している茶トラ猫(笑)。
その子の名前は橙(だいだい)。
今では穏やかに暮らしている橙ですが、ほかの外で生き抜いてきた猫たちと同じように、過酷な過去がありました。
昨年6月、知人から1枚の写真が送られてきました。
「コンビニで、お客さんからツナ缶をもらっている茶トラ猫がいるよ。」
写真を見ると、その子はさくら耳(不妊・去勢手術済みの印)の猫でした。
「近所にご飯をあげている人がいるのかな?」
「たまたまご飯をもらって、その味を覚えて来るようになっただけかもしれない。」
そんなふうに思いながらも、実際に様子を見に行くことにしました。
何度か朝晩に足を運びましたが、その姿は見当たりません。
その後、コンビニの方から会へ「茶トラ猫について相談したい」とメールが届きました。
お話を伺うと、その子は
・とても痩せていた
・お腹が空いているのか、ゴミ箱をあさって食べ物を探していた
・店内に入り、ソーセージなどをくわえてしまったことがある
・駐車場へ飛び出すことがあり、とても危険だった
・最初の頃は首輪をしていた
という状況でした。
「外と家を行き来している猫なのだろうか。」
「もしかして、飼い主が引っ越して置き去りにされたのでは……。」
そんな思いが頭をよぎりました。
さらに店長さんからお話を伺うと、一度、子ども2人が茶トラを連れて行き、2日ほど姿が見えなくなったそうです。
しかし、その子どもたちは再び戻ってきて、茶トラを置いていったとのことでした。
きっと「かわいいから連れて帰ろう」と思ったものの、ご家族に反対され、元の場所へ返しに来たのでしょうか。
真相はわかりません。
それでも茶トラは、お腹を満たすために毎日のようにコンビニへ通い、店長さんが出勤するとキャットフードをもらいながら、なんとか命をつないでいました。
しかし、そのコンビニは駐車場が広く、交通量も多い、とても危険な場所でした。
『このままでは命が危ない』
そう判断し、保護して自宅で預かることにしました。
今でも忘れられない光景があります。
朝5時。誰もいないコンビニの駐車場で、ポツンと自動ドアの前に座り、いつ来るかわからない誰かからのご飯を、ただひたすら待っていた橙の姿です。
あの小さな背中を見たときのことは、一生忘れることはないでしょう。
飼えなくなったからといって、動物を遺棄することは法律で禁止されており、罰則の対象となります。
また、外の世界には交通事故や感染症、ケンカなど、多くの危険があります。 大切な命を守るためにも、猫は完全室内飼いをお願いします。
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